夫婦の性格が正反対なエピソード

わたしのこと

私たち夫婦は、20年の付き合い、入籍して13年以上たつ。
いわゆる似た者夫婦とは正反対で、静と動、深と浅、熱と冷、重と軽(!?)全く性質が異なっている。

すぐになんにでも熱くなって、よく笑い、よく泣き、すぐ怒りふらふら、へらへらしている私とは違い、夫は冷めていて、ニヤリと笑い、感涙せず、蓄積していきなり爆発するタイプ。

なんか悪口みたいに聞こえるかもしれないが、何事もよく観察して、よく考え、よく見えている。

簡単に感情に左右されず(まあまあお人よしだしだけど)、突き詰めて考えるオタク気質で沢山の選択しから最終判断を行う人で、私は尊敬している。

持ち物が少なく、整理整頓が自然とできる、反対に私はちょっと出かけるときにも1泊旅行くらいの荷物を詰め込んだ鞄をもっていて常に左肩下がっている。

もちろん整理整頓は苦手で気づいたら物があふれかえり、いつも探し物をしている。


物が少なく、整理整頓ができると書いたが、彼は自分の持ち物を完璧にロケーション管理している。

反対に私の持ち物は住所不定の放浪者、時の旅人である。


印象深いエピソードがある。

以前、職場が同じだった時に、私は、彼の不在時にペン立てにあったボールペンを借り、使用後にペン立てに返しておいた。

彼は席に帰ってきて来るや否や「誰か来た?」と聞いた。

私「えっ!?なんで??」
彼「だってボールペンの位置が違う」
私「・・・・」


私「スッゲーーーー」

これを聞いて、え!?こわっ!と思う人が居るかもしれないが、私は感動した。

だって私のペン立てには7本もボールペンが刺さっていたから。

しかもこれは時には8本になったり、5本になったりする。

この人は1本のボールペンでやっていけるんだ!!この人すごいと素直に感動したのだ。


そんな感じで、彼はものの管理ができる人なので、大切なもの(パスポート、年金手帳、実印)などは彼に渡して管理してもらって助かっている。

この正反対の夫とは考え方も怒るタイミングも違うので、全く喧嘩にならず、意外と仲良くやっている。もう15年も一緒にいるのが信じれないくらい自然に生活している。

~話は変わって

我が家の洗面台の鏡裏の収納は、左側が彼のもの、右がわたしのもの、真ん中がみんなのもの(歯ブラシなど)を入れている。

左側の彼の扉を私が開くことはまずない。

ただ、ある日、私の髪の毛が飛んでいた。

非常に激しく飛んでいた。

私は肌が弱く、頭皮がすぐに痒くなるので、整髪剤の類は何も持っていない。


反対に彼は肌が強く、サラサラ猫毛なので出かけるときにワックスの類を欠かせない。


出来心と、気づくかな!?というちょっとしたスリルから私は、左側の扉を開けた。


上から2段目の棚にワックスが3種類置かれていた。

ドキドキしながら一番上のUNOと書かれたワックスをとって開けてみたら、ジェルタイプのものが入っていた。人差し指でさっと取って両掌に広げてささっと髪の毛に塗った。

鏡を見るとアホ毛は治まっていた!

急いでワックスの蓋をしめて、元の棚にしまった。


時間にして1分にも満たないくらい。


洗面台の鏡越しにキョロキョロして周りを確認した。

泥棒したわけでもなく、夫が見ていて何も言わないだろうがなんだか、なんだかドキドキした。


 
それからも毎日でなくランダムに2、3度ほど無断拝借したが夫には何も言われなかった。

髪の毛も落ち着き、このことはすっかり忘れていた。
 
 
そんなある日、夫が私にたずねてきた。
 
 
夫「俺のワックスとか使った??」
私「えっ!?なんで??」

 
ドキッとした。
完全犯罪だと思ってたのに・・・


 
私「ごめーん 勝手に何回か使ったわ。でも最近使ってないよー」
 
 
 
夫が、少し困ったように、言いにくそうに言った。
 
 
 
 
「あの一番上のやつ、ワックスじゃなくて顔に塗るジェルだよ」
 


 
私は、夫の顔用クリームを頭に塗りたくってドキドキしていたのだった・・・

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